スペシャルインタビュー
お話を伺ったのは
消防署 署長 野波 勝義 様
警防課 主幹 岡 邦彦 様
導入のきっかけはどういったことだったのでしょうか。
オゾン水なら、清掃と同時にウイルス対策が行える
岡様:新型コロナウイルスの流行がきっかけです。国からはウイルスや菌をアルコールで拭くようにとの通達があったのですが、対象が目に見えないものですから、それでは不安な部分がありました。それでオゾン水というものを耳にして、これを署内で生成して、車内や施設を洗い流してしまえば安心なのかなと思い、導入させていただいたのです。そうすれば濡れてはいけない箇所や細かい所だけをアルコールで補えばいいので。
オゾン水を導入される前に、剛腕を導入されていたのですよね。オゾンで除菌もできることもご存知だったのでしょうか。
救急車を簡単に消毒できるツールとして重宝していました
野波様:剛腕は、そもそもは車内の消臭や消毒といったことを目的に取り入れていました。また署内にも消毒室という部屋がありまして、その部屋の消毒のために無人状態の時に稼働できる剛腕を使用していたのです。ウイルスを除去するといった機能は頭にありませんでしたね。
岡様:今でも月に二回は車内は剛腕を稼働させて消臭、消毒をしています。
野波様:剛腕の導入以前は蛍光灯のような形状の紫外線灯を照射する、もしくは消毒液をフォグマスターで噴霧するという、2種類の消毒を行っていたんです。噴霧には液体を作って、噴霧後には車内を乾かさないといけないなど、結構手間に感じていました。紫外線灯も古いものだったので電球が切れたり割れたり、接触が悪くなったり、それも電球が非常に高価で、ランニングコストもネックでした。今は手順が簡単になったことで、定期的に消毒が行えていますね。
オゾン水はどのくらいの頻度で使用されているのですか。
救急車の出動後や、消火活動後の洗浄にも活躍
岡様:救急車の出動の際に新型コロナウイルス感染の疑いのある患者さんや確定患者さんを搬送する業務もありますので、その都度使用します。ストレッチャーごと搬送するので、ストレッチャーと、床全体を流します。あとはコロナに限らず、搬送中に出血や吐物や尿などがあった際にも、感染の恐れがありますので、使用するようにしています。
野波様:消毒とは関係ないのですが、火事の消火で着用する防火着もすすで真っ黒になるので、それを洗い流すのにも使います。すすの臭いはけっこうきついのですが、脱臭にも役立っていますね。
岡様:余談なんですけど、デモ機の使用中に靴のしつこい臭いも、オゾン水をかけたらちょっととれたという逸話があります(笑)。
感染症対策ということではアルコール以外の方法もあるかと思いますが、オゾンの他にも検討されたものはありますか。
オゾンは手軽さとコストパフォーマンスで優っていました
岡様:アルコール等はなくなったら買わなければならないわけで、それと比べていつでも使える状態になっているオゾン水のメリットは大きいと思います。持ち運びもできるようにしていただいているので、必要な車両の場所に移動して使えるという点が非常に便利だと思いました。
野波様:他にもアルコールや次亜塩素酸などもあると思いますが、以前から剛腕を日常的に使っていたおかげで署内ではオゾンは消毒ができるものだという認識は浸透していたので、我々が活動する中では十分に網羅できていると思っています。
岡山県の他の消防署でも、オゾンを使われているのでしょうか。
様々な形で導入が広がっています
岡様:導入しているところもありますね。常時、人がいるところでも低濃度のオゾンを発生させるセンサー付きの発生器などは、他消防本部では救急車全車に配備していると聞いたことがあります。オゾン水はあまり聞いたことがないのですが。
野波様:剛腕については他の消防署などに「コロナの交付金で導入を考えているんだけど、赤磐さん導入されていますか?」と使用感を尋ねられたことがあります。多分オーニットさんが赤磐の企業なので、うちが導入しているだろうと思われたのだと思います。
オーニット社のオゾン水を導入しようと思っていただいた決め手はなんだったのでしょうか。
規格や使い勝手もちょうどよかった
岡様:実は他社さんがオゾン水の営業に来られて、それでオゾン水のことを知ったんです。それでゼロから調べてオーニットさんに辿り着きました。あとは台車に載せる必要があったので、極端に大きい他社製品などと比べて決め手になりました。
使い勝手はいかがでしょうか。水量や、大きさについては。
岡様:水量は十分に足りていますね。よりコンパクトな方がいいかということはありますが、水圧もちょうどよく調整していただいていて、他メーカーのものは使っていないのでわかりませんが、今のところ全く支障なく使っています。
導入後の、率直なご感想をお聞かせいただけますか。
署員に浸透したおかげでいつでも除菌・消毒ができています
岡様:もちろんよかったです。敵がウイルスという目に見えないものですから、より効果を確実にするために、車両にオゾン水をかけて乾燥させた後には別メーカーのオゾン発生器も使用するなど工夫を重ねています。
野波様:初めのうちは職員も常時これを使う方がいいんだということがわかっていなかったようなのですが、そう時間も経たないうちに周知もしっかりできてきまして。今は、何か洗う際には自然とオゾン水を使うことが定着したので、そういった意味でも当たり前に除菌・消毒が行えている状況ができています。
これからオゾンの導入を検討されている方々に一言お願いできますか。
手間なくできる対策として、様々な現場に有効だと感じます
岡様:ウイルスは目に見えないものですから、アルコールでの拭き取りなどのように拭き残しの心配なく、これでザーッと洗っておけばまんべんなく除菌できているというのはたいへんなメリットだと思っています。ウイルスだけでなく、血液や嘔吐物などに関わる現場でも大変有効なのではないでしょうか。